mickeybook

ミトコンドリア活性化の施術@グリグリ&ナレーター。プライベートなみっきー本。

何を握るのか

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手が小さいから私の作るおにぎりは小さい。

心を込めて握ることが出来る大きさ、量。

溢れ出す量は掴みきれないのだ。

 

物でも人でも仕事でも。

目の前のものに対して誠実に向き合うこと。

 

出来るだけ、出来るだけ。

柔らかく、でも強く。

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鯛を傷つけないように柔らかく切るように。

 

全てを掴めないことは悪いことじゃない。

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背の高い人なら私をひょいと掴めそうだ。

 

 

 

 

オーバーフェンス

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「好きになる時は声と匂い」という話になり、

妙に納得。

声は耳の奥に、匂いは鼻の奥に残る。

 

匂いは肌に触れるか触れないかの距離じゃないと繊細に分からなくとも、聞いていて心地よい波動かどうかはすぐに分かる。


親がいない寂しさで幼い頃から詩を書いたり、
エッセイは6年間メルマガ配信したり
ナレーターとしては10年か。
必要以上に言葉に敏感なのかも知れない。


話し方も大きい。
声と話し方から放たれるなにか。

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映画「オーバーフェンス」のオダギリジョー氏はひどく惹かれるものがあった。
声の温度、話し方、笑い方、目線全てが
優しくて色気があった。


この写真のシーンが1番好き。内容は違うけど「ダンサーインザダーク」の匂いがした。
蒼井優氏が意識したのかは分からないけれど。


この役の彼女は声と話し方がザクザクとして
いて、役の生きずらさがまるで砂を噛むよう。


「私はぶっ壊れてるからとお前は言ったけど
俺はぶっ壊す方だからその方がひどいよな」


どちら側も経験したからこのセリフが残る。

 

 

 

 

 

ようこそ?卵巣嚢腫よ

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人は「何も出来ない」となった時に無力感を
味わう。何も出来なくなる前に何とかしようと検査をした結果、元からある子宮筋腫に加えて
卵巣嚢腫」も併発していた。


告げられた瞬間思わず「ゲロゲロー」と言って
しまった(笑)ガンの検査も含め、エコーから
採血に至るまでたくさん検査をした。


過去2回の入院の時も「血管が細くて採血が
取れない」と言われていたが、今回も同様
痛がったら「これだけタトゥーいれてるのに」
と笑いながら話した。


口は悪いけど大好きな看護師さんだ。
何だか又会えて嬉しかったりもした。
この日たくさん検査をしたかわりに
たくさんステキなことがあった。


幼稚園児をゴロゴロ付きの大きなカゴに入れた保母さんが「おはようございます」と声をかけてくれた。


照れくさいながらも
「おはようございます」と返す。


工事をしている前を通ると
「ご迷惑かけております」とおじさんが言った。
ジーンとしてしまい「とんでもないです!」と
返す。


学校の前を通ると掃除をしていたおじさんが
柔らかな笑顔で頭を下げてくれた。
え?なんで?なんで?


最後のこの流れだったから照れくさい気持ちもなく「ご苦労さまです」と言葉をかけた。
ちょっと小声だったけれど(笑)


金網から学校を眺めると、もくもくとした
はっきりした雲に、太陽が射し込む一筋の光。

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きちんと言葉にして想いを伝えるのって
すてきだな。朝ならではの光景に感謝した。


婦人科でも立っていたら「どうぞ」と椅子を
差し出してくれた素敵なご婦人に出会ったし、
日々の幸せは、きっとこんな風に
たくさん溢れているのかも知れない。


今日が今日で良かった。
そう思えた立春

 

 

新しい靴を買わなくちゃ

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ゆったりまったりワインを飲みながら好きな人とぜひ見て欲しい。←私は1人で本搾り(笑)
特に女性は好きだと思う。
この映画が好きな男性、好きだー。

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パリの風景にみぽりんと向井くんが溶け込んで
いて見ていてうっとり。スタイリングも素敵。


キスシーン1つなくてもきちんと
2人の間に愛おしさが通っている。


そして何より

何だかとてもリアリティーがある。
切ないけれどあったかくて柔らかくて。
木々の隙間から溢れる光も優しくて
おしゃれな大人の映画なんだなあ。


すぐさま中古で見つけてDVDをポチった。
ぼーっとただただ、流していたい。


パリに行ってみたくなるし、
冬に誰かと寄り添いたくなる映画です。
エンドロールまで残り香がふんわり。


だいぶ前ですが、この本に付いているCDの
ナレーションをやらせて頂きました。


フランス人の女性と1600の単語をひたすら
掛け合いしているのですが、フランス語の色気がたまらなく、それに合わせて柔らかく
ナレーションしたのを思い出しました。

 

 

 

小さな手

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「当時明るくて元気なのに、なぜか近寄り難いあなたを不思議に思っていて、
それが記憶に残ってる。とても不思議だった」


と、大人になってから言われた。
明るく「していた」のよね。家庭環境のせいで
お父さんに恥をかかせたくなくて。
父を守ろうとしていた。


幼い頃から集団では群れないし
属さないタイプではあったけれど。


大人になった今でも、人付き合いやグリグリに対して「抱きしめられる数を預かることが
出来るように」そんな気持ちがある。


この手から溢れ出すほどではなくて
ちゃんと掴んでいられるくらいのね。
手、小さいからね。


新しいもの、新しい出会い(人に限らず)を

広げることは大切だけれど、

今自分の中にあるもの、

手にしているものを見ずに「そこ」へ
行こうとすると、こぼれ落ちるものがあって。


もしもそんな時は思い切っきり手を伸ばして
拾いに行けばいいかな。
掴みきれなかったものが

そこにあるかも知れない。

 

 

横紋筋融解症

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先日、私が生死をさまよった病気、

横紋筋融解症( Rhabdomyolysis )のことが

放送されていた。もう20代の頃の話だ。

 


映画の撮影中に病が発症し、車椅子で入院生活となった(子宮筋腫も併発)映画も当然降板に。

 


この病は大きな運動量や長時間の運動が原因で

「筋組織が破壊することで

筋細胞中の成分が血液中に浸出」して

引き起こされます。

 


山を降りたばかりの登山家でも、筋細胞の数値(CPK)が200位なのに対し、私は1万6千という破壊的な数値。教授がぞろぞろと若い医師を

連れてレポートを取りに来るほどだった。

 

若い命がどう終わり行くのかを見られている

ようで「私は死ぬのだろうか」と窓の外を

眺めていた。

 

「人は命を削ってお金を稼いでいる。
お金を渡すということは命を渡すということ」


山本KID氏をサポートしたダルビッシュ有氏が
言っていた。彼はそれだけ価値のある人だと。


比べものにならないけど、私もお客様に
言われることがある。
「あなたの命を削っているんだよ」と。


そんなそんな。でも大げさかも知れないけど、
グリグリが誰かの命のバトンになることが

あれば、やっぱり私は尽力したいと思う。


死に至る病」と言われ、治療法もなく
筋細胞が破壊して身動きの取れなかった私が、今この筋肉を使ってグリグリ施術出来ているのは奇跡であり、使命というかお役目なんだろう


時にお客様に奇跡が起きることがある。
同じように私もお客様から命を渡されている。


筋腫については大量出血で死ぬのでは?!と
思う時があるほど私の中で増殖しているけど
2度目のオペはしない。


スマホの充電だって「残り10%」からが、
けっこう粘り強いんだ。

茶色い卵

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確か、父は必ず「ヨード卵光」を買っていた。毎日ご飯がなくてお菓子やマックばかりの偏食の幼き私に「少しでも栄養のある方にしよう」と思って選んでくれていたのだろう。


ウチは父と2人の時代もあり、
毎日ご飯代が置かれていた。
今のように「子ども食堂」があったら
もう少し、私の背は伸びていたかも知れない。

 

あの茶色い卵を見ると、亡き父を思い出す。
あれはあの人なりの愛情だったのだ。


ナチュラルハウスで6個入りの卵を10年ぶりに買い、割れないように気遣いながら

電車に乗る。


赤ちゃんを抱いて満員電車に乗るのはきっと
こんな感覚かも知れないと思いながら帰宅。

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1つ1つ殻を割るのが新鮮で、もはや卵がおかずの足しではなくて、メインディッシュになる。
目玉焼きが焼ける「ジュワー」という音と匂いが
なんだかとても愛おしく感じる1週間だった。


もうしばらく卵を買うことはないだろう。
お父さん、ありがとう。